『世界最南端』 『海に溺れる』

二泊三日の決死隊

2008.03.13
世界最南端の街を後し、二度目のエル・カラファテに二泊。
移動の際、バスの中で映画を5本見た。そのうちスティーブン・セガールの映画が4本!アルゼンチンではスティーブン・セガールが流行っているのだろうか。
 
エル・カラファテからエル・チャルテンに向かう。
 
ブランドメーカー「パタゴニア」のトレードマークをご存じだろうか。
鋭い山並みがシルエットで描かれている、その山並みが高さ3,405メートルのフィッツ・ロイ山を中心とした岸峰群だ。 フィッツ・ロイ、またの名を煙を吐く山という意味のエル・チャルテン。
その麓でトレッキングが出来る。日帰りでも何とかトレッキング可能らしいけれど、どうせならキャンプしてみることにした。
これまでトレッキングとかキャンプとか肉体系アウトドア(バーベキューなら問題なし!)にほとんど興味もなかった僕らだけれど、パタゴニアに来てからと言うもの素晴らしすぎる景色にやられて、気分が盛り上がってしまったのだ。
こうして無謀な二泊三日のキャンピング&トレッキングが開始された。
 
一日目
昼頃エル・チャルテンに着いた僕らは、まず二日後に山から戻った時泊まる宿にキャンプに不要な荷物を預けていく。その足で二日分の食料を補給(場所が場所だけに高い。)、テント、シュラフ、マット、鍋(キッチンのない宿で飯を炊きたかったから携帯カスコンロは購入済み)をレンタル。結構な重装備になってしまった。
街の外れにある登山口からトレッキング開始。
いきなり一時間半程の登りで、早くも息が切れる。30分毎に休憩をしつつ、最初のキャンプサイトであるカプリ湖に到着。
本日はここにテントを張ることにする。
自前でシュラフカバーとエマージェンシーシート(寝袋の形をした断熱シート)を持っていたので、シュラフは一つだけレンタルした。
過ち。
夜中、シュラフのないヨメがあまりの寒さに眠れず、途中から一つのシュラフに二人で潜り込み(当然せまい!寝返り出来ない!)何とか朝を迎えた。
 
二日目
本日はカプリ湖から一時間半ほど先のポインスノットキャンプ場のさらに先、フィッツ・ロイが目の前に広がるというポイントまでトレッキング。
朝は相当な寒さだが、歩いているうちに汗ばんでくる。
最後の一時間、見上げるばかりの急斜面を登る。息が切れ、膝が笑い出す。10分毎に休憩。汗だくになり頂上に辿り着くと、氷河湖の向こうにフィッツ・ロイがドンと構えている。
絶景。
下りは息が切れることはないが、足は常にカクカク。トレッキングシューズじゃなくてウォーキングシューズだから、滑る滑る。
本当はもう一つの見所セーロ・トーレを見に行きたかったけれど、思った以上に時間がかかってしまったことと、体力が限界に近づいていたので素直にキャンプサイトに帰った。
キャンプと言えば、カレーライスである。
日本から持ってきた大変貴重なカレールーをうやうやしく半分だけ使い、久し振りの日式カレーをいただく。
美味。
昨日の失敗から、ありったけの服を着込み、カイロ(持ってたことを忘れていた)も装備し、冷酷非道な夜の寒さに抗する。
 
三日目
寒い。
やっぱり夜は寒い。無駄な抵抗だったようだ。
日が昇って(ここら辺は8時くらいが日の出)少し暖かくなってから、テントをたたみすごすご下山。
宿に戻り、二日ぶりの暖かいシャワーを浴び、二泊三日超初心者キャンピング&トレッキングが終了したのだった。
 
感想
テント、欲しくなった。何だろうか、あのわくわく感。
もちろん、景色は最高だった。日本じゃお目にかかれないような景色の連続。疲れはしたけれど、トレッキングの楽しさが少しわかった気がする。
が、あの夜の寒さは予想外だった。結局二人とも体調を崩してしまった。

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