豪華客船で行く格安地中海クルーズレポート


2008年11月22日イタリアはヴェネツィアから乗船したRoyal Caribbean社Splendour of the Seas号での10日間の地中海クルーズは最高のものだった。
その模様をレポート!

この船に乗ろうと考えたのは、フランス周遊中のこと。 以前、南米から南極クルーズに乗るべくクルーズについて色々と調べていた(結局乗れなかったが)時から一度豪華客船に乗ってみたかったのだ。 バックパッカーの分際でセレブが集う豪華客船に乗るのは少し気後れするが、乗るなら今だと思い切って申し込み! そしてついに地中海を周遊するクルーズ(格安で)に参加した。
 
イタリアから地中海を巡ってポルトガルまでのルートや日程は以下の通り。
 
DayDate . 2008PortArriveDepart
 1日目11/22(土)ヴェネツィア-16:00
 2日目11/23(日)ドブロブニク10:0017:00
 3日目11/24(月)終日海上--
 4日目11/25(火)ティラ(サントリーニ島)08:0018:00
 5日目11/26(水)終日海上--
 6日目11/27(木)チュニス08:0018:00
 7日目11/28(金)終日海上--
 8日目11/29(土)マラガ08:0018:00
 9日目11/30(日)カサブランカ07:0019:00
10日目12/01(月)終日海上--
11日目12/02(火)リスボン05:00-

船ではフォーマルデーなるものがあり、スーツ、ドレスが必要。もちろんバックパッカーの僕らはそんなの持ち合わせていない。 そこで、イタリアでスーツとドレス、靴や小物さらにそれらを入れるためのキャリーバッグまで揃え、乗船に備えた。 相当な荷物の増量である。
乗船当日までにウェブチェックインを済まし、いざヴェネチアへ!
 
前日しっかりと埠頭の場所を確認していたので迷うことは無かったが、バックパックにキャリーバッグというヘンテコな出で立ちでドキドキしながら埠頭に向かう。 まずは荷物を預ける。後で部屋まで運んできてくれるのだ。 ヘンテコな格好ではあったが、特に目立った様子はなし。すんなりと預けることが出来た。
その後、カウンターでチェックインを済ますとカードが渡される。部屋のキーと船内でのクレジットカードの機能を持つ重要なカードだ。 実はこの重要なカード、ヨメは一日目にして紛失した・・・。すぐ再発行をしてもらい事なきを得たが。
カウンターの近くにはちょっとした飲み物や食べ物も振る舞われていた。いやぁ、いきなりセレブですな!
 
ついに乗船!ランチまで少し時間があったので船内をグルグルと歩き回る。いやぁ、すごいぞ〜!
メインホール、エレベータもある 屋外プール ピアノのある最上階バー
エアロバイクやジムも 我慢に我慢したカジノ 毎晩ショーが上演されるホール
一日3回メニューが変わるビュッフェ ブランド品などもあるブティック 室内にもプール
メインダイニングで毎晩コース料理 何とロッククライミングも出来る プールサイドにはジャグジー
 
他にも図書室、インターネットルーム(バカ高いが)、カフェ、ラウンジなどなど、船の中にいるだけでも飽きない。
 
さて気になる客室はやはりピンからキリまである。 当然、僕らは最も安い最下位の部屋。部屋には窓が無い。 ただ、僕らの部屋は障害者用の部屋らしく、同等の部屋よりも少し広かったのはラッキーだった。 部屋の印象は、ビジネスホテルに毛が生えた程度だ。バックパッカーの僕らからすれば、十分上等な部屋だが。 そしてビジネスホテルと決定的に違うのは、日に二度もベッドメーキングしてもらえるということだ。午前中と夕食中。 いつでも清潔、快適な部屋だった。夜のベッドメーキングはタオルで作った動物とチョコレートが置かれていた。
 
食事は、ビュッフェスタイルのレストランとコース料理が出されるメインダイニングとがある。 ビュッフェは朝昼晩と三回メニューが変わる。そしてメインダイニングでは毎晩コース料理を、終日海上の日は朝食や昼食も出される。 メインダイニングではフォーマルデーと決められた日(二日間だけだった)は、きちっとした服装で行かなければいけなかったり、 席は相席だったりする。 だから服装や相席の人々と会話することが面倒であれば毎日ビュッフェで済ますこともできる。けれどコース料理を食べないのは勿体ない! 実際、僕らもカナダ人夫婦とイギリス人夫婦、6人でひとつのテーブルを囲んだ。 英語が得意でない僕らは、会話にほとんどついて行けなかったけれど、それでも毎晩旨い料理のために通った。 だって、こんな料理日本ではそうそう食べられないから。
面白いことにこのテーブルは多国籍、さらに・・・カナダ人夫婦(50代・社長)、イギリス人夫婦(40代・パイロット)、僕ら(30代・無職!)と年齢、職業もばらばら。 周りを見てもこれほどばらばらなテーブルも無かったかもしれない。 日本人もそこそこ居た(4番目に多かったらしい)がツアーなので、固まっていた。個人で参加した日本人は僕らだけのようだった。
同席のイギリス人夫婦と僕らは初めてのクルーズだったが、カナダ人夫婦はさすが社長さんだけある、これまでにも何度もクルーズに参加している本当のセレブ。 なので、今までのサービスと比較し、さらに注文が多いのだ。やれポテトを付けろ、やれ焼き方がいかん、やれコーヒーが濃いぞ・・・。 ウェイターが毎日困っていたのは笑えた。 そんな彼らはもちろん巨漢である。そしておばちゃんなんてインシュリン注射しながらいいもの食べてるのには恐れ入った。
いや、レストランへのサービスにはうるさいだけで、とてもいい人たちなんですよ!色々助けてもらったので。
このように朝、昼は目移りしてしまうビュッフェを食べ、夜はコース料理を堪能し、夕食後さらに軽食を食べ・・・。 10日間、ほとんど空腹を感じなかった。それでも食べに食べた。
もちろん船を下りる頃にはジーンズはきつくなっておりました。
 
船内での服装は、ジーンズや短パンでもなんら問題ない。メインダイニングで夕食をとるなら短パンは避けた方がいいだろうが、ジーンズは問題ないようだった。 フォーマルデーにメインダイニングに行くなら必ずスーツやドレスが必要。けれど、ビュッフェなら着用する必要がない。
僕らは一応スーツやドレスを持って行ったが、一切持っていかずに過ごすことも可能だろう。
乗船するまでは普段着としてチノパンくらいは、と考えていたが結局買わずに済んだ。普段船内ではジーンズで過ごした。 あんまりかしこまる必要はないのだ。アメリカ人なんていつでもどこでも短パンにサンダルだし(笑)
 
バックパッカーから見たクルーズの良いところは食べることに困らない(笑)、寝るところが決まっていて快適、さらに寝て起きたら目的地に着いている!、と良いことだらけ。 さらにさらに値段も思ったほど高くないのです。
一番気になるお値段ですがばっちり公開いたしましょう!
  • Cruise Fare for Passenger $499.00
  • Government Taxes $65.56
  • Fuel Surcharge $100.00
  • Tips $97.50($9.75/day)
以上、一人分なので二人合わせて$1,524.12。申し込み当時のレートは1$≒100円だったので152,412円。
一日二人で約15,240円ということになる。 ヨーロッパでこれほどの食事をしてこれくらいの宿に泊まりさらに移動をしたならば、この倍はかかるだろう。 もう少し節制して、質素な食事と安宿、安い交通手段で移動したとしても一日二人で一万円ちょっとはかかる(実際かかってきた)。 そう考えると驚くべき安さである!
すべてがここまで安い訳じゃないけれど、根気よく探すとこれくらい安いクルーズはある。 ちなみに僕らが探すのに使ったサイトは「Atlas Cruises & Tours」。
チップは、最終日にウエイター、サブウエイター、ヘッドウエイター、ルームアテンダントに手渡すか、カード決済による自動支払いにするか選択できた。 上記のチップの値段は自動引き落とし時の値段。大きな声では言えないが、上記値段より少し少ない金額を手渡しました(笑)。
日本人の僕からするとチップという習慣は正直やめてもらいたい。いくら渡せばいいかわからない。 スタッフはチップ目当てで仕事するんじゃなく、それが当たり前のサービスなんだと思って欲しいものだ。 せめてサービス料込み、みたいにしてくれないと困ってしまう。
 
あっという間の10日間だったが、一度クルーズ体験してしまうとクセになりそうだ。
今回のSplendour of the Seas号は、これで3つ星船。世の中にはまだまだ豪華な客船が世界の海を行き来している。 さらに豪華な客船もいつか機会があれば乗ってみたい!



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