『トラブルトラベル』 『ダイブ』

王国

2009.04.16
コスタリカは、ムツゴロウ王国もびっくりの動物王国である。
 
かなりの数の国立公園や保護区があり、その場所場所で見られる動物も少しずつ違う。 さすがに全部の公園へ行く時間と金は無かったので、厳選する必要があり、 マヌエル・アントニオ国立公園とカーニョ・ネグロ国立公園の二つに絞った。
 
まず向かったマヌエル・アントニオ国立公園。 開門午前7時には入り口に到着するという気合いの入りよう。
ガイドの勧誘も、朝早すぎて二人だけなので高くなるようで断り、ガイド無しで園内へ。 1時間ほど園内を歩いて、蝶々、サル、ネズミの一種、トカゲ、イグアナ、キツツキやそのほか多くの鳥を見る。 最初に見つけたサルをカメラに収めようと四苦八苦したけれど、後でバカみたいに多くのサルが群れているところを目撃。無駄骨だ。 このサル、ノドジロオマキザルは人慣れしてしまっているようで、空腹の足しにと持ってきたバナナを強奪される。
ちょっと恐怖を覚えた。
その後もハナグマ、アライグマ、ナマケモノなどを見てそれなりに満足。四時間ほど歩き回った。
 
フォルトゥナという街近くのアレナル火山では溶岩を見ることは出来なかったが、その街から参加したカーニョ・ネグロ野生保護区ツアーは水鳥の楽園。 ボートで川を行くと多くの水鳥、ワニ、クモザル、ホエザル、水の上を二本足で走るトカゲの一種グリーンバジリスク、小さなハナナガサシオコウモリなど、 これまた多くの動物を見ることが出来た。
 
動物園とは違う、野生の動物を見る楽しみを発見したのだった。
 
実はコスタリカへ行こうと思ったきっかけがある。
タレント大泉洋と番組ディレクターとのやりとりが面白い「水曜どうでしょう」という元は北海道のローカル番組で、 コスタリカでケツァールを激写するという回があるのだが、 これを見て僕らは、コスタリカでケツァールを見るぞ!と思ったのである。  
けれど、ろくに情報を持っていなかった僕らは、コスタリカのサン・ホセで日本人が運営するゴジツアーズという会社を頼った。 99%の確率でケツァールが見られるというのが売りのツアーは、4人からが通常で、この時は僕らだけ。 よって予算が合わず、他に何か無いですかねぇ、とお願い。 ここのオーナー加瀬さんも「水曜どうでしょう」ファンということで、「水曜どうでしょう」好きなら、と全く儲けにならない僕らに対して色々聞いてまわってくれた。
そして、一件の宿を紹介してもらった。
本当は番組の中でガイドをした100%セニョールことマリーノを紹介しましょうか、と提案されたが残念ながら予算が足りなかった。 宝くじが当たったらまた来て下さい、と言われ宿まで送っていただいた。 ちなみに、彼は僕と同い年。ツアー会社の他に日本食レストランを数店経営し、輸入業するやり手だ。
 
さて、翌日紹介された宿へバスで向かい、宿の私有地の4kmのトレッキングコースを夕方歩く。 何やらけばけばしい鳥が木に止まっているのを見る。次の瞬間飛び去ってしまったが、 後で宿の人に聞いたり、図鑑を見たがメスのケツァールだったようだ。
幸先良く、翌日朝、宿のガイドと共に森へ入っていく。 しかし、行けども行けども気配なし。 1時間ほど経ったあたりで、僕は諦めかけていた。 と、その瞬間、ヨメとガイドが同時にケツァール!と叫ぶ。
見事見られました。 何度か留まる木を変えながら、それでも追いかけ回し20分ほど一匹のケツァールを観測。 鮮やかな赤と緑の体、長い尾っぽ、鳴き声も聞けた。 大泉洋が持っていた通称バズーカといわれる巨大望遠カメラはあいにく持ち合わせていなかったので、 写真はイマイチだが、実際に見られたのは感激である。
 
もう一度行きたい国のひとつとなった動物王国コスタリカ。
宝くじが当たったら、今度は巨大望遠カメラを手にケツァールを撮りまくりに来る。

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